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横須賀で育った人なら誰しも一度は訪れる三笠公園。ここには日露戦争で活躍した連合艦隊旗艦「三笠」が記念館として保存されている。
あまりに地味な施設ゆえ他府県の人には知られていないこの公園だが、数年前に単車クラブのメンバーを案内して、思いのほか喜ばれたことから、遠方から友人が遊びに来ると、よくここに誘うようになった。
地味とはいえ、そのディティールは異常に凝ったもので、数年おきに訪れると、驚いたことに細部が徐々にブラッシュアップされていることに気がつく。私が子供のころに、それは寂れた映画館だった艦の船首部内部は、見事な階段式の講堂として生まれ変わっていたり、甲板・艦橋の造り込みもずいぶんリアルになった、また手入れが大変よく行き届いている。相当な予算が組まれていると想像できるが、金の流れなどを想像すると少々ミステリアスで面白い。 この20年、アメリカからやってきた大鑑巨砲主義のテーマパークの攻勢によって、こういった地方のささやかなアミューズメントは駆逐されようとしているが、どうかここ三笠は英霊の御霊の加護を賜り、何時までもその雄姿を残してもらいたいと願わずにいられない。
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SIGMA 12-24mmF4.5-5.6 EX DG
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FUJIFILM SUPERIA
Venus800 FUJIFILM NATURA 1600 |
2006 09 06